WORLD BASEBALL CLASSIC 2023

イスラエルがスタブスの決勝打で終盤に逆転勝ち 3対1でニカラグアを下して白星発進

2023年3月13日 試合レポート

 3月12日(日本時間3月13日)、『2023 WORLD BASEBALL CLASSIC™』プールDの2日目が行われ、大会初戦を迎えたイスラエルが3対1でニカラグアに逆転勝利を収めて白星スタートを切った。

 初回から白熱の展開となった。まずはイスラエル。1回裏、1度は併殺で走者がいなくなりながらも、2四死球と4番マット・メルビスのヒットで2死満塁とする。だが、ニカラグアの先発ロナルド・メドラノがフルカウントから146キロのストレートで6番ライアン・ラバーンウェーを空振り三振に仕留め、ニカラグアのファンで埋まったスタンドは早くも総立ちの大歓声に包まれた。

 ピンチを切り抜けたニカラグアは直後の2回表、さらに3回表と、ともに2死ながら一、三塁の得点機を作った。だが、2回は8番サンディ・ベルムデスがセカンドゴロ、3回は4番チェスラー・カスバートが空振り三振。イスラエルの先発ディーン・クリーマーは、走者を背負いながらも鋭いスライダーを武器に要所を抑えて得点を許さず、4回まで3安打無失点の好投を披露して49球でマウンドを降りた。

 試合が動いたのは5回表だった。ニカラグアが代わったばかりのイスラエルの2番手ジョシュ・ウルフを攻め、四球と犠打で1死二塁として、2死後に2番ブランドン・レイトンがカウント1-1からの3球目を捉えて左中間フェンス直撃のタイムリー。1点を先制し、ようやく試合の均衡を破った。
 そのまま試合は終盤へ。ニカラグアは6回1死満塁のピンチも併殺で切り抜け、7回まで計4投手が継投。そして、1点リードの状態で8回からヤンキース所属の右腕ジョナサン・ロアイシガをマウンドに送った。

 完全に逃げ切り態勢に入ったニカラグアだったが、ここでイスラエル打線が奮起する。8回裏、1死から5番アレックス・ディッカーソンのヒット、6番ライアン・ラバーンウェーは死球で一、二塁とすると、7番スペンサー・ホーウィッツが158キロのツーシームを逆方向のレフト前に弾き返して1対1の同点。さらに2死満塁から、1番ギャレット・スタブスがレフトオーバーのタイムリー二塁打を放って3対1。最終回は5番手のロベルト・ストックが打者3人で締め、イスラエルが鮮やかな逆転での白星発進を決めた。

 イスラエルは14日8時からプエルトリコと、ニカアラグアは14日1時からドミニカ共和国と対戦(試合開始時刻は日本時間)。「死の組」とも言われたプールDの行方に注目が集まる。