WORLD BASEBALL CLASSIC 2023

イタリアがオランダを下し失点率で準々決勝に進出 マイク・ピアザ監督も喜ぶ

2023年3月12日 試合レポート

 3月12日、「2023 WORLD BASEBALL CLASSIC™」プールAの5日目が行われた。大混戦となったプールAは、準々決勝進出の2チームが決まらないまま、ここまで2勝1敗のオランダと1勝2敗のイタリアによる最終戦を迎えた。

 試合は3回表、オランダがハドウィック・トロンプのライトへのソロホームランで先制。しかし、イタリアは4回裏、無死二塁からブレット・サリバンのタイムリーで同点とすると、相手投手の暴投で勝ち越し、さらにベンジャミン・デルジオ、サル・フレリク、ニッキー・ロペスにタイムリーが飛び出し、打者一巡の猛攻で一挙6点を奪った。

 負けても点差を詰めてイタリアの失点率を高めれば準々決勝進出の可能性があったオランダは6回表、無死満塁のチャンスを作る。ここでイタリアは24歳の左腕、ジョセフ・ラソーサをマウンドへ。昨季はレイズ2Aでプレーしたラソーサは、ディディ・グレゴリウスをショートフライ、ジョナサン・スコープを見逃し三振、ロジャー・ベルナディナを空振り三振と、豊富なメジャーリーグ経験を持つ打者たちを完璧に封じた。

 オランダは9回に四球とウラディミール・バレンティンのレフト前ヒットでようやく無死一、二塁とチャンスを作るが、簡単にアウトを2つ重ねると、最後はレイパトリック・ディダーが空振り三振に倒れイタリアが7対1で勝利。
 この結果、プールA全5チームが2勝2敗で並んだ中、イタリアが失点率でオランダを上回り、プールA2位に滑り込んだ(1位はキューバ)。試合前に準々決勝進出のための条件を確認しあっていたというイタリアの選手たちは、ゲームセットの瞬間まるで優勝したかのように喜びを爆発させた。

 イタリアのマイク・ピアザ監督は「このメンバーたちとまだまだ一緒に戦い続けたかったので、東京(準々決勝)に進むことができて嬉しい」と笑顔で語った。
 イタリアは3月16日、東京ドームで行われる準々決勝で、プールB1位の日本と対戦する。