WORLD BASEBALL CLASSIC 2023

キューバが投打で圧倒し準々決勝進出の可能性を残す チャイニーズ・タイペイは1次ラウンド敗退

2023年3月12日 試合レポート

 3月12日、「2023 WORLD BASEBALL CLASSIC™」プールAの5日目が行われ、ここまで2勝1敗の地元チャイニーズ・タイペイと、1勝2敗のキューバが対戦した。キューバは打撃陣が2本塁打含む13安打7得点、投手陣も12奪三振1失点とチャイニーズ・タイペイを投打で圧倒し、7対1で勝利し準々決勝進出に前進した。

 キューバは1回裏、1死一、二塁からアルフレド・デスパイネが右中間を破る2点タイムリー二塁打を放ち先制。続くエリスベル・アルエバルエナもセンターバックスクリーン右に飛び込む2点本塁打を放ち、いきなり4点を奪う。
 さらに2回裏、無死一、三塁から内野ゴロの間に1点追加しチャイニーズ・タイペイの先発・陳仕朋をノックアウトすると、代わった陳冠偉からジョアン・モンカダがライトスタンドにソロ本塁打を叩きこみ6対0とリードを広げた。

 チャイニーズ・タイペイは、中盤以降は投手陣が踏ん張りをみせるが、ここまで3試合好調だった打線がなかなか反撃の糸口を掴めない。
 9回表にキューバ5番手のライデル・マルティネスから王威晨がショート内野安打で出塁すると、1死から4番の張育成が右中間へ二塁打を放ちようやく1点を返す。しかし、マルティネスは後続打者2人をいずれも内野ゴロに打ち取り、キューバが7対1でチャイニーズ・タイペイを下した。

 両チームは共に2勝2敗となったが、チャイニーズ・タイペイは失点率で敗退が決定。一方のキューバは、最終戦オランダ対イタリアの結果次第ながら、準々決勝進出の可能性を残した。

 これまで厳しい表情が多かったキューバのアルマンド・ヨンソン監督は、会見場に笑みを浮かべながら登場。選手たちが地元チャイニーズ・タイペイを応援するファンの大歓声の中においても、然るべきパフォーマンスを発揮できたことを評価した。

 この試合に勝てばプールA1位で準々決勝進出だったチャイニーズ・タイペイの林岳平監督は、選手たちの健闘を讃えつつ、国際大会で勝ち抜く為の投手力底上げを課題に挙げた。