WORLD BASEBALL CLASSIC 2023

チャイニーズ・タイペイが終盤の2本塁打でイタリアとの打撃戦を制す 呂彦青、宋家豪が好救援

2023年3月11日 試合レポート

 3月10日、「2023 WORLD BASEBALL CLASSIC™」のプールA3日目が行われた。初戦のパナマ戦で大敗した地元チャイニーズ・タイペイと、キューバを延長タイブレークの末に下したイタリアとの一戦は、逆転に次ぐ逆転の末、チャイニーズ・タイペイが11対7で試合を制した。

 両チーム合わせ27安打という打撃戦は、序盤から点の取り合いとなった。2対2で迎えた3回裏、チャイニーズ・タイペイは陳傑憲、王柏融の連続タイムリーにイタリアのエラーも重なり5対2と3点リードを奪うも、イタリアは4回表にニッキー・ロペス、マイルズ・マストロボニのタイムリーで1点差に詰め寄り、さらにサル・フレリクの 2 点タイムリー二塁打で6対5と逆転に成功する。イタリアは5回にも二死からロペスのタイムリーが飛び出し、7対5とリードを2点差に広げた。

 イタリア3番手のスティーブン・ウッズに抑えられていたチャイニーズ・タイペイ打線だったが、6回裏2死一塁の場面で、チーム唯一の現役メジャーリーガー張育成の2点本塁打が飛び出し同点に追いつく。

 さらに7回表、前の回から登板した呂彦青が2死一、二塁のピンチをしのぐと、球場は盛り上がりウェーブが起こった。大入り2万人の観客が大声援を送る中、チャイニーズ・タイペイは7回裏、一死満塁から代打・范国宸のショート内野安打で8対7と勝ち越しに成功した。

 8回表、2死から呂が四球を出したところでチャイニーズ・タイペイは宋家豪をマウンドに送る。宋は大谷翔平の同僚であるエンゼルスのデービッド・フレッチャーをセカンドゴロに打ち取ってリードを守ると、その裏、チャイニーズ・タイペイは、吉力吉撈・鞏冠に値千金の3ラン本塁打が飛び出した。

 最終回は続投の宋家豪は二死からヒットを許したものの、最後は代打ロベル・ガルシアを空振り三振に切って取り、試合を締めた。チャイニーズ・タイペイのWBCでの勝利は2013年大会のオランダ戦以来、実に10年ぶりとなった。

 共に1勝1敗となった両チーム、イタリアは次戦、11日13時からパナマと、チャイニーズ・タイペイは11日20時からオランダと対戦する(試合開始時刻はすべて日本時間)。